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救急の現場では、わずかな情報の差が命を左右します。
2025年10月から始まった「マイナ救急」は、マイナ保険証を使って救急隊が受診歴や薬の情報を確認できる仕組みです。
正しく理解して活用すれば、処置や搬送がスムーズになり、患者の安全にもつながります。
しかし一方で、「勝手に情報を見られる」「個人情報が病院に流れる」などの誤解や不安も広がっています。
この記事では、救急現場での経験を踏まえつつ、よくある誤解10選と正しい理解をわかりやすく整理しました。
目次
マイナ救急とは?
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まずは概要をシンプルに。
- マイナ保険証を通じて救急隊が 受診歴・処方薬・アレルギー等の医療情報 を確認できる。
- 同意が基本。意識不明など生命に危険がある場合は例外的に参照可能。
- カードがなくても救急活動は通常どおり可能。ただし、あると情報把握がより正確で迅速になる。
- 2025年10月から全国的に実証が進み、段階的に普及が拡大予定。
誤解と正しい理解
誤解1:「同意なしでいつでも勝手に見られる」
→ 正しくは:同意が原則。意識不明などの緊急時に限って例外的に利用されます。
誤解2:「マイナンバー(12桁)で追跡される?」
→ 正しくは:救急隊が現場で利用するのはマイナンバー(12桁)ではありません。
救急隊が読み取るのは マイナ保険証のICチップに保存された情報 であり、そこから医療情報を確認します。
さらに、この利用履歴は マイナポータルで本人が確認可能。
よって、マイナンバーそのものが追跡に使われることはありません。
誤解3:「税金や年金の情報まで丸見え」
→ 正しくは:参照できるのは医療分野の情報のみ。税や年金、収入の情報は表示されません。
誤解4:「過去の病歴がすべて暴かれる」
→ 正しくは:参照できるのは診療・薬剤の要点をまとめた“救急用サマリー”。無制限ではなく必要最小限です。
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誤解5:「カードがないと搬送できない」
→ 正しくは:カードがなくても救急活動は問題なく行われます。マイナ救急はあくまで“プラスアルファ”です。
誤解6:「救急から病院へ個人情報が勝手に流れる?」
→ 正しくは:必要な情報だけが伝えられる仕組みです。
救急隊は、参照した情報をもとに搬送先を決めたり、処置を行うために必要な内容を口頭で医療機関に伝えます。
また、病院の医師は「救急時医療情報閲覧機能」を使い、意識不明などの緊急時に限って詳細な情報を参照可能。
つまり、「勝手に流れる」のではなく、救命のために必要な範囲でのみ利用される仕組みです。
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誤解7:「都市部だけ。地方では当分使えない」
→ 正しくは:全国で実証が始まっており、段階的に各地域にも広がっています。
誤解8:「圏外や停電で使えないと危険?」
→ 正しくは:マイナ救急が使えなくても、救急活動は通常どおり行われます。
政府も「マイナ救急は追加の“プラス”」と説明しています。
従来どおり、観察や聞き取り、バイタル測定などで対応できるので「止まったら危険」というのは誤解です。
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誤解9:「同意は必ず書面で必要」
→ 正しくは:現場では口頭同意で十分。迅速さを損なわない仕組みになっています。
誤解10:「カードを落としたら悪用される」
→ 正しくは:ICチップの情報を読み取るには暗証番号等が必要。紛失時は24時間体制で利用停止も可能です。
補足情報:安心して使うために
- 家族で合意しておく
「意識がある時は同意する」「意識がない時は救命目的で利用してよい」など、あらかじめ決めておくと安心です。
- 携行方法を固定する
財布やスマホショルダーなどに常に入れておき、忘れや紛失を防ぐ。
- アナログ補助も準備
緊急連絡カードやお薬手帳を持ち歩けば、停電・圏外の時も役立ちます。
- 地域の運用状況を確認
市区町村や消防の案内をチェックして、自分の地域の導入状況を知っておきましょう。
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まとめ:命を守るための数秒を縮める仕組み
マイナ救急は、
- 同意が基本、例外は救命時のみ
- 参照できる情報は医療に必要な範囲に限定
というルールのもとで運用されています。
「勝手に全部見られる」という不安は誤解です。
この仕組みはあくまで “命を守るための数秒を縮める” ためのもの。
日頃からカードを携帯し、家族で「救命時には利用して良い」と合意しておくことが、最も正しい準備といえるでしょう。
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