先に結論:命の危険がある時は現地の緊急番号へ通報。それ以外は加入している旅行保険のサポート窓口→現地医療機関の流れが基本です。英語に不安がある方は“受診メモ”を準備し、最低限の携行品で慌てない備えをしましょう。
海外旅行や留学・出張の最中に体調を崩すと、言葉や制度の違いでパニックになりがちです。
この記事では、元救急隊の視点から海外で体調不良になった時の行動手順・受診メモテンプレ・最低限の携行品をまとめました。
海外の医療体制を知る前に、日本国内の費用ルールも整理しておくと安心です↓

1. 最初にやるべき3つの行動
① 緊急番号に通報(命の危険がある時)
- 欧州:112
- アメリカ・カナダ:911
- 韓国:119
- その他の国:宿泊先スタッフや現地の人に確認
② 旅行保険のサポート窓口に連絡
- キャッシュレス診療の可否
- 提携医療機関の案内
- 必要書類の確認
→ 連絡が遅れると後日精算や自己負担が増える可能性があります。
③ 宿泊先スタッフやガイドに協力依頼
- タクシーや救急搬送手配をサポートしてもらえることも多い
2. 英語で使えるフレーズ(受付・救急時)
- I have had [symptom] since [time].
([時間]から[症状]があります) - I take these medicines. I am allergic to [drug].
(この薬を服用中です/[薬]にアレルギーがあります) - Please contact my travel insurance support.
(旅行保険のサポートに連絡してください) - I need a hospital/clinic that accepts cashless payment.
(キャッシュレス対応の病院を希望します)
3. 海外版「受診メモ」テンプレ(日本語+英語)
【受診メモ / Patient Info】
氏名 / Name:
生年月日 / DOB:
症状の始まり / Onset:
症状の内容 / Symptoms:
既往歴 / Past history:
内服薬 / Medications:
薬アレルギー / Drug allergies:
滞在先ホテル / Hotel:
保険番号 / Policy No.:
緊急連絡先(家族)/ Emergency contact:
→ 日本語で書き、翻訳アプリで英語版も保存。紙で印刷してパスポートと一緒に持つと安心。
国によって『救急車は有料か無料か』は大きく違います。詳しくはこちらでまとめています↓

4. 最低限の携行品(機内手荷物に入れるもの)
- 旅行保険証券・保険番号
- お薬手帳(アプリ+紙の写真)
- 常備薬(持病薬・解熱鎮痛剤・胃腸薬・整腸剤)
- 体温計(非接触タイプ推奨)
- 経口補水粉末(ORS)
- 救急ポーチ(絆創膏・ガーゼ・手袋)
- モバイルバッテリー・変換プラグ
- パスポートとコピー/緊急連絡先カード
▶ 海外旅行に役立つ“最低限の備え”4点
5. よくあるトラブルと回避策
- 保険に連絡せず病院へ直行 → 後日精算で高額請求になるケースあり
- 現金不足 → キャッシュレス不可の病院も多い。クレジットカード必携
- 薬の名前が通じない → 一般名(成分名)をメモしておく
- 翻訳アプリ圏外で使えない → オフライン対応アプリを事前DL
6. 子ども・高齢者・妊娠中のポイント
- 子ども:解熱剤(坐薬・シロップ)を持参、発熱は全身状態で判断
- 高齢者:基礎疾患や服薬リストを英訳しておくと診察がスムーズ
- 妊娠中:腹痛・出血・破水感 → 即受診、保険も妊娠トラブル補償の有無を確認
日本国内で体調を崩したときの相談窓口はこちら↓

▶ 海外でも役立つ応急手当ミニセット
7. まとめ(保存推奨)
- 行動の順番:緊急番号 → 保険窓口 → 提携病院
- 受診メモ:日本語+英語で二重化、紙とスマホ両方で保存
- 携行品:お薬手帳・常備薬・体温計・保険番号・モバイルバッテリー
- 失敗回避:キャッシュレス対応を優先、オフライン翻訳を準備
海外で体調不良になったときは、『命は現地の緊急番号』『支払いは旅行保険』が合言葉です。
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