【第2回】元救急隊員が語る:初めての緊急走行—極限の緊張感

初めての緊急走行は、私にとって非常に記憶に残る体験でした。

緊張と不安に包まれながら、地理の把握や現場対応に奮闘した初出場――そのときの様子をお伝えします。

サイレンを鳴らしてから現場に到着するまでの過程や、その後の救急活動を振り返り、どのように対処したのかをお話ししていきますね。

目次

地理の準備と初出場の心構え

緊急走行に備えて、私はとにかく地理の把握に力を入れていました。

休日を使って地図を作成し、通る可能性のあるルートや交差点を確認し、頭に叩き込みました。

これを繰り返すことで、いざ初めての指令が入った時には、ある程度の自信を持って道順を思い浮かべることができたんです。

しかし、どれだけ準備していても、初めての緊急走行に対する心構えが万全だったかというと、そうではありません。

サイレンを鳴らして運転を始めた瞬間、胸の中では不安と緊張が一気に押し寄せてきました。

特に、交通の流れや道路状況は予測できないことが多く、準備した通りにいかない場面が何度もあったんですよ。

緊急走行中の不安と緊張

サイレンを鳴らしながら運転していると、頭の中で常に「この道で本当に合っているのか?」という疑念が湧き上がってきました。

地図で確認した情報と実際の景色が一致しないこともあり、焦る瞬間も少なくありませんでした。

緊急走行中は、通常の運転とは全く異なる緊張感があります。

例えば、一般車両の動きや渋滞にどう対応するか、対向車がこちらにどう反応するかなど、瞬時に判断を求められる場面が続くんです。

また、サイレンの音や非常灯の点滅も、常に自分の集中を試す要素でした。

冷静に状況を見極めるのは、本当に難しかったですね。

現場到着とその後の対応

現場に到着した瞬間、まずは「ここまで来た」という安堵感がありました。

ただ、そこで気を緩めるわけにはいかないんです。現場での対応こそが本番で、患者に対して迅速に行動しなければなりません。

現場に到着すると、私たち救急隊の役割はそこからが本番です。

患者を安全に搬送するため、私は機関員としての役割を果たし、他の隊員と連携しながら対応しました。

病院への搬送時も、患者が動揺しないよう、慎重に運転を続けました。

【第2回】元救急隊員が語る:初めての緊急走行—極限の緊張感まとめ

今回の記事では、初めての緊急走行で感じた緊張感や不安について振り返りました。

地理の準備や現場到着までの流れ、その時の心の葛藤についてもお伝えしましたね。

次回は、私が先輩たちから学んだプロ意識と技術向上について詳しく紹介します。

お楽しみに!

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この記事を書いた人

高校3年で「安定していそう」という理由から国家三種を受験し、合格。
高校卒業後に入職したのは、ちょうど郵政組織が「公社化」へ移行するタイミングでした。
受験時は国家公務員として受けたつもりが、気づけば郵政公社。
制度の変化もよく分からないままのスタートでした。

その後、「もっと現場で人の役に立ちたい」との思いから消防職員に転職。
救急隊員として十数年、命の最前線で活動してきました。
多くの現場を経験する中で、「働くこと」「人生の選択」について深く考えるようになり、現在は民間企業に転職しています。

このブログでは、公務員試験や公務員としての実情、そしてその後のキャリア選択について、実体験をもとに発信。
救急や消防のリアルを知ってもらうことで、救急車の適正利用や防災意識の向上につながれば とも願っています。

公務員という“安定した仕事”の内側や、そこからの転職に悩む人にとって、少しでもヒントや勇気になれば嬉しいです。

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