公務員試験の勉強を続ける中で、ある時私は気づきました。
「ただ過去問を解いて正誤を確認するだけでは、理解は深まらない」と。
正解した問題でさえ、実は“なんとなく”で解いていたものが少なくなかった。
そこで私が実践し、明らかに効果を実感した方法が、『全選択肢を分析する』という勉強法です。
このやり方は、単に知識を詰め込むよりも、時間効率が良く、かつ本質的な理解につながると強く感じました。
✅ 過去問は“全選択肢”が教材になる
従来の私は、正解かどうかにしか注目していませんでした。
ですがこの勉強法では、すべての選択肢について「なぜ正しいのか」「なぜ誤っているのか」を一つずつ調べて、ノートにまとめることを徹底しました。
「間違っている」=「役に立たない」ではありません。
不正解の選択肢にこそ、理解を深めるヒントが詰まっているのです。
✅ 具体例:選択肢をどう分析するのか?
たとえば、次のような5択問題があったとします(※イメージ例です)。
問題:次のうち、地方自治法に関する記述として正しいものはどれか。
- 地方公共団体の議会は、年に1回のみ開催される。
- 条例は、国会の承認を得て制定される。
- 地方自治体には条例制定権がある。 ← 正解
- 市長は、議会を解散することができる。
- 地方自治法はすべての都道府県に適用されるわけではない。
この問題を解いたら、私は以下のようにノートに整理していました。
✅ 解答:3(正解)
- 【選択肢1】✕
「年に1回のみ」→ 地方議会は年2回以上の定例会開催が法律で定められている。 - 【選択肢2】✕
「国会の承認」→ 条例は地方議会が制定するもので、国会は関与しない。 - 【選択肢3】○
「条例制定権」→ 憲法第94条により、地方公共団体には条例を制定する権限がある。 - 【選択肢4】✕
「市長が議会を解散」→ 解散権は市長にはない。議会解散は、住民による直接請求など特別な手続きが必要。 - 【選択肢5】✕
「適用されない都道府県がある」→ 地方自治法はすべての地方公共団体に適用される。
このように、正解と不正解を「なぜそうなのか?」の視点で見直すことで、知識が“点”ではなく“つながり”として頭に残るようになりました。
✅ テキストよりも時間効率がいい理由
この勉強法は、教科書やテキストを一から読み込むよりも、格段に時間効率が良いと感じました。
その理由は以下のとおりです:
- 過去問には解説がついているため、“実践的な教科書”代わりになる
- 出題傾向が偏っているため、似たようなテーマが繰り返し出る
- 必要な知識だけをピンポイントで確認できるため、無駄が少ない
つまり、テキストで広く浅く学ぶよりも、過去問を通じて深く狭く学ぶことで、本番で必要な得点力が身につくということです。
✅ 範囲を絞れる=得点力がつく
公務員試験の過去問は、傾向がはっきりしているため、出やすい分野・形式が絞られてきます。
これはつまり、「どこを重点的に勉強すべきか」が見えてくるということ。
無駄なインプットを省いて、本当に必要な知識だけに集中できるのです。
それにより、
- 苦手な分野の明確化
- 得点源への集中投資
- 復習の効率化
といったメリットも得られました。
✅ ポイントは「自分の言葉」でまとめること
解説をただ写すだけでは意味がありません。
「なぜ自分はその選択肢を選んだのか」「どこで誤解したのか」などを自分の言葉で簡潔にまとめることが重要です。
自分の言葉に置き換えることで、理解はより深く、記憶も定着しやすくなります。
✅ 実際に感じた効果
この「全選択肢分析」法を継続したことで、私は以下のような効果を実感しました。
- 初見の問題でも「これはあのパターンだな」と見抜けるようになった
- 苦手分野の対策に集中できるようになった
- 勉強ノートが“自分専用の問題集”になり、復習が効率的になった
- 本番でも焦らず対応できた
おわりに
「過去問はやった方がいい」——それは確かに正しいです。
でもその“やり方”を間違えると、効率も成果も中途半端になってしまいます。
重要なのは、
- 何度も繰り返す
- 全選択肢を分析する
- 自分の言葉で理解する
- ノートで知識を見える化する
ことです。
もしあなたが今、「勉強時間が足りない」と感じているなら、テキストを読む時間を一部削ってでも過去問の選択肢分析に力を入れてみてください。
それが、あなたにとっての合格への最短ルートになるかもしれません。
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