公務員を辞めたら人生変わった|安定を手放して得た自由とその代償とは?

「このままで本当にいいのだろうか?」

安定した職業と言われる公務員。

しかしその裏には、プレッシャーや組織の硬直性、将来に対する漠然とした不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

私自身、十数年消防に勤め救急隊員として現場に立ち続けてきました。

ですが、その道を自らの意志で離れ、民間企業に転職しました。

周囲からは「もったいない」と言われることもありましたが、辞めてみて初めて見えた景色があります。

この記事では、公務員を辞めてどんなふうに人生が変わったのか。

そして、その自由の裏にある“代償”について、私自身の経験をもとにリアルにお伝えします。

これは「公務員を辞めるべきだ」と勧めるための記事ではありません。

ただ、公務員という働き方に違和感を抱いている方にとって、ひとつの参考材料になれば幸いです。

目次

公務員を辞めたら人生変わった

長年務めてきた公務員を辞めるという決断は、想像以上にエネルギーが必要でした。

でも、一歩を踏み出したことで、私の人生は大きく変化しました。

① 時間の使い方が大きく変わった

私は救急隊員として勤務していたため、1日中出ずっぱりになることも珍しくありませんでした。

現場が重なれば、休む間もなく活動が続き、睡眠時間もまともに取れず、決まった時間に食事をとることさえ難しい日もありました。

そうした生活が積み重なり、心身ともに疲労が蓄積していたのを、当時は「当たり前のこと」として受け入れていたのです。

今は、自分のペースでスケジュールを組むことができ、生活リズムも安定してきました。

仕事の合間に休憩を取ったり、家族と食事をしたりできるようになり、「時間を自分で使えるありがたさ」を日々実感しています。

② ストレスが激減した

働く環境が変わったことで、人間関係や通勤に関するストレスが大きく軽減しました。

公務員時代は、特定の人間関係に気を遣ったり、時間に縛られることが多く、心身の負担も少なくありませんでした。

今は、移動や通勤のストレスも少なく、心にゆとりを持って仕事に向き合えるようになりました。

もちろんどこで働いてもストレスはゼロにはなりませんが、自分にとっての「ちょうどいい働き方」を見つけることができたと感じています。

③ 自分の価値を再発見できた

公務員時代は、意識しなくても組織の中である程度の評価が約束されているような空気がありました。

良くも悪くも、年数や役職が“評価の軸”として機能していたため、自分の本当の価値について深く考えることは少なかった気がします。

今は、自分がやってみたいと思ったことに挑戦し、それが形になっていく過程にやりがいを感じています。

評価も結果もすべて自分次第ですが、その分、仕事への充実感は格段に上がりました。

また、閉鎖的だった消防の世界から一歩外に出てみることで、これまで触れることのなかった価値観や知識に出会うことができています。

毎日の中に小さな発見があり、それが学びになっていく――そんな実感を得られるようになりました。

安定を手放して得た自由とその代償とは?(メリット・デメリット)

公務員を辞めたことで、手に入れた自由と手放した安定。

その両方を、実体験をもとに整理してみます。

【メリット】

■ 自分の裁量で働ける

働く時間やスタイルを、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に決められるようになりました。

無理のないペースで取り組むことができ、仕事とプライベートのバランスが整い、心に余裕を持ちながら働けています。

自分の時間をしっかり確保できるようになったことで、家族との時間や趣味の時間も大切にできるようになり、ライフワークバランスが大きく改善したと感じています。

「働くために生きる」のではなく、「自分の人生を楽しみながら働く」という感覚を得られるようになりました。

■ チャレンジできる環境がある

公務員時代には、「失敗できない」「前例がないと動けない」といった空気が常にありました。

今は、挑戦そのものが歓迎される環境に身を置いており、新しいことにどんどん取り組める毎日です。

試行錯誤の中で得る学びは多く、自分でも驚くほど成長スピードが加速しているのを感じています。

■ ストレスが激減した

人間関係や通勤、時間的拘束といったストレスが大きく減り心が軽くなりました。

苦手な付き合いを無理に続ける必要がなくなり、自分にとって心地よい人間関係を築けるようになったことも大きな変化です。

精神的な安定感が増し、「自分らしく働ける環境」のありがたさを改めて実感しています。

■ 人生を主体的に選べる

公務員時代は、ある程度「決められた道」を歩んでいる感覚が強く、自分の意思とは関係なく流されていた部分もありました。

今は、仕事も暮らしも、自分で選び自分で決めていくスタイル。

その選択の積み重ねが、「自分の人生を生きている」という実感につながっています。

自由と責任のバランスはありますが、納得感を持って日々を過ごせるのは大きな幸福です。

【デメリット】

■ 収入の不安定さ

公務員のように毎月決まった給料が振り込まれるという安心感は、辞めた直後に強く感じた違いの一つです。

特に最初の数ヶ月は生活が不安定で、「このままで大丈夫だろうか」と気持ちが焦ることもありました。

ただし、その状況をきっかけに家計を見直したり、自分にできる仕事を模索したりと、能動的に動く習慣がついたのは大きな収穫です。

スキルアップや副業への挑戦を重ねていく中で、徐々に収入の流れも安定し、「不安を力に変える」ことの大切さを実感しました。

■ 社会的信用の低下

「公務員」という肩書きは、思っていた以上に社会的信用につながっていたと、辞めてから気づかされました。

住宅ローンやクレジットカードの審査で手間取る場面もあり、改めて信用の重みを実感しました。

とはいえ、収入を確保し継続的な勤務実績を積むことで、時間とともに社会的信用は再構築されていきます。

一度落ち込んでも、取り戻すことは十分可能であり、それもまた「自分の努力次第」であるという現実に納得しています。

■ 福利厚生の違い

公務員時代は、共済制度や各種手当、手厚い年金・退職金など、働きながら将来の備えが自然と整っていく安心感がありました。

辞めてからは、民間の制度の違いや限界を感じることもあり、特に健康保険や老後の備えについては自分でしっかりと考える必要があります。

その分、自分の働き方や暮らし方を見つめ直すきっかけにもなり、「守られる側」から「自分で守る側」へと意識が変化しました。

制度に依存するだけではなく、主体的に将来設計をしていく視点が身についたのは、個人的にはプラスの経験だったと感じています。

■ 自己責任の重さ

自由を得た分、すべての選択や行動の結果は自分に返ってきます。

思い通りにいかないこともありますし、誰かに責任を転嫁することもできません。

ですが、そうした環境だからこそ自分自身で考え、決断し、行動する力が確実に養われていきます。

「誰かに与えられた人生」ではなく、「自分で切り拓く人生」を生きているという実感は、プレッシャーを超える大きなやりがいにもなっています。

まとめ|辞めるかどうかは“誰かの意見”ではなく“あなたの人生”

公務員を辞めたことで、私は「自分の人生を生きている」という実感を持てるようになりました。

もちろん、手放したものも多くあります。

それでも、今の生活に後悔はありません。

ただし、この選択がすべての人にとって正しいとは限りません。

公務員としての安定ややりがいを感じている人にとっては、辞める必要などまったくないと思います。

大切なのは、「自分がどう生きたいか」に正直になること

もし今、働き方や将来について迷っているのであれば、今回の私の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。

辞めるかどうかの答えは、他人の意見ではなく、“あなた自身の選択”の中にあるはずです

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